おいしい信州のブランド「信州サーモン」

  • 信州サーモンとは?
  • 信州サーモンができるまで

信州サーモン

信州サーモンとは長野県水産試験場が約10年かけて開発し、種苗生産や養殖を行うために水産庁に申請したマス類の新しい養殖品種で、平成16年4月26日に承認されました。

ニジマスとブラウントラウトをバイオテクノロジー技術を用いて交配した一代限りの養殖品種であり、病気に強いブラウントラウト(ヨーロッパ原産の鱒)と交配させることで、両方の長所を持った魚が誕生しました。

また、信州サーモンの種苗の生産は長野県水産試験場のみが行い、水産試験場が信州サーモンの親魚を管理することが承認の条件となっています。

種 別:ニジマスとブラウントラウトの交配種/登録名:「信州サーモン」(登録日-2004年4月26日)/生 産:長野県水産試験場

名前の由来はサーモンを思わせる銀鱗と紅色の肉質からきています。信州だけでしか味わえない「信州サーモン」の食べ方は和洋中どんな料理でも適します。特に出来立てのお刺身は、しっかりとした歯ごたえがありその食感がなんともいえません。

リンゴの香りのサーモンスモークもおすすめです。料理方法としては、お刺身のほか、昆布〆、冷燻、カルパッチョなどに適しており、県内では140店を超えるホテル、飲食店で信州サーモンを使った料理が提供されています。

また、コンビニエンスストアでは、2006(平成18)年の秋に「こだわりおむすび 信州サーモン」として販売され、さらに、松本市制施行100周年を記念した限定弁当でも使われています。

信州サーモン振興協議会「信州サーモン」ブランドロゴ

おいしい、そして安全 ー 名前自身がブランドです。
ニジマスとブラウントラウトを交配させた、信州独自の新品種の魚は、銀色の美しい身体と、サーモンのような紅色の美しい身が特徴です。ニジマスに比べて肉 のきめが細かく、肉厚で、豊かな味わい。卵をもたないため、産卵に要するエネルギー(栄養)がそのまま美味みとなり、いつでもおいしく食べられるのも特徴 です。

新たに生まれた高品質で安全な信州のブランドの魚。やみつきになる美味さです。
信州サーモンは、長野県水産試験場が開発した養殖専用の品種です。是非一度ご賞味ください。

配技術・孵化から商品化【信州サーモンができるまで】

長野県水産試験場の交配技術

 長野県の養殖魚の主流であるニジマスは、育てやすく肉質もよい反面、IHN(伝染性造血器壊死症)などウイルス性の病気に弱いという欠点があります。そこでこうした病気に強いブラウントラウト(ヨーロッパ原産の鱒)と交配させることで、両方の長所を持った魚を開発しました。

【両方の長所を持つ魚:信州サーモン】=【ニジマス:育てやすく肉質よい】×【ブラウントラウト:病気に強い】

普通、ニジマスとブラウントラウトを交配させても、その子どもはほとんど死んでしまいます。そこで、

  1. (1) 普通のニジマスの受精卵(2n=二倍体)に高い水圧をかけて染色体を2倍(4n)に増やします。
  2. (2) 成長した四倍体(4n)の雌から採った卵子にブラウントラウトの精子を受精させ、三倍体を作ります。
    三倍体は、雄も雌も子どもを生むことはありませんが、雌は卵をもたないため、その栄養が成長にまわり通常よりも大きくなり肉質もよくなります。そこで、
  3. (3) ブラウントラウトの雌を雄性ホルモンで性転換させ、将来雌になるX精子しか作らないようにして四倍体ニジマスの卵子と受精させます。

こうして、すべて雌の三倍体(信州サーモン)が生まれます。

長野県水産試験場が開発したこの技術(四倍体を使ってすべて雌の雑種三倍体を作り出す)は、全国初の手法です。

水圧処理で四倍体を作り出すのは難しいことであり、三倍体を効率よく作り出す技術を確立したことは、「世界的成果」だと高い評価をいただいています。

水圧によって染色体を倍増させていますが、これは「遺伝子組み替え」とは異なるものであり、雑種や三倍体を作り出す技術は、植物の育種でもよく利用されているもので、食品としての危険性は全くありません。また、万が一、三倍体魚が自然界に逃げ出しても、すべて繁殖能力がない雌なので、野生種と交雑して生態系を乱すこともありません。

【信州サーモンができるまでのイラストチャート】

  1. 信州サーモンの姿造:サーモンを思わせる銀色の身体と紅色の身が特徴の信州サーモン。

    卵を産まない信州サーモンは、産卵に要するエネルギーがそのまま美味(うま)みとなってきめ細かく、肉厚な紅色の身に、ギュッと凝縮されます。適度な脂はトロリととろける舌ざわりと豊かな風味を醸し出し、それでいて後味はしつこくありません。魚の匂いが苦手な人にも食していただきたい絶品の魚です。


飯田養魚場 取扱い魚一覧:シナノユキマス・信州サーモン・佐久鯉いわな・やまめ・はや・各種淡水魚